藝術の書架

日々の文化探訪

旧博物館動物園駅見学ツアーに参加した。

 あなたは旧博物館動物園駅を知っているだろうか。上野を探索するのが好きな人なら一度は見たことがあるのではないだろうか。東京国立博物館と上島珈琲の間にある白い建物が旧博物館動物園駅である。

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博物館動物園駅外観

 

 博物館動物園駅は1933年の日暮里、上野間の開通に伴い開業した非常に歴史ある駅である。1945年、戦争のために一時休止したものの戦争を乗り越え1953年に再開。しかし4両編成しか停まれない点や安全性から1997年に惜しまれつつも休止せざるを得なくなった。

 1997年の営業休止、そして2004年の廃止の後は2018年の東京都選定歴史的建造の選定に伴う式典とその後の一般公開で14年の時を経て廃止後初めて公開された。しかし2018年の公開以来は一般公開の機会はなかなか得られていなかった。だが現在、博物館動物園駅の見学ツアーが京成電鉄のもと行われているとの情報を得たため見学してきた。(詳細は最後に載せてあります。)

 

 まずは定刻に京成上野駅の指定の場所に集合。博物館動物園駅への記念入場証がもらえる。以下の道具でガイドさんの解説のもと当日の日付を自分で実際に刻印できる。

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かつての切符に日付を刻印する道具

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実際の記念入場証。令和⇔平成9年が良い。

 

そしてガイドさんの案内の元、上野公園内を通って博物館動物園駅へ。

 

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どきどきの開く瞬間

 

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入口。元々皇室で受け継がれてきた土地に建設されたこの駅。
品位に欠くことが無いようにと西洋的なものにしたのだとか。

 

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当時の看板だろうか

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当時の改札と2018年に設置されたアナウサギ

 

 残念ながら今回は階段踊り場までの見学で改札、ホームへは足を踏み入れることは叶わなかった。しかし滅多にみることのできない歴史的価値の高い博物館動物園駅を見学できたのは幸いであった。京成電鉄作成の博物館動物園駅の歴史や変遷がまとまったガイドブックがもらえるのも嬉しい。またこのツアーは大きく宣伝しているわけではないらしく、かなりの少人数で見学できるのも魅力的だ。今年(2021年)の土日限定開催なので行くならば急ぎたい。

 

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 おまけ

 最後にホームをどうしても見たいという方に朗報がある。京成日暮里から京成上野に向かう電車の進行方向左手側にツアー関係なしにいつでもライトアップはされているため一瞬ではあるが博物館動物園駅のホームを見ることができる。(京成上野から京成日暮里の場合は進行方向右手)

 

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